Yumeville

Holochain デベロッパーパルス No.64

インテグレーションへの取り組みと5000ノードの目標

概要

今週のデベロッパー・パルスは、我々チームがデベロッパー・パルスを一時中断してから初となります。 63週間の途切れることのないデベロッパー・パルスを通じて、デベロッパー・パルスの担当チームは、私たちの組織とその内部で起こっていることをコミュニティの皆さんにはじめて、信頼できる声として定期的に届けることを実現してくれました。 うれしいことにHolochainとHolo開発のアップデートが待ち遠しいという声をいくつも頂きました。以下のエキサイティングなアップデートが皆さんの納得いくものであることを願っています。 この中のアップデートでも、Holochainが1つのhApp(ホロチェーンアプリ)で同時に5000ノードをサポートできるほど高速になったことを我々は特に嬉しく思います。これは、これからの先駆けのように感じます。今は、次のレベルのHolochain開発者のエコシステムを急速に成長させているコミュニティオーガナイザー全員に感謝をしたいです。あなた達は本当に素晴らしいことをしています。

トピック

  1. リセット以降のインテグレーションへの取り組み
  2. Holochain:ディープパフォーマンスワーク(および5000ノード!)
  3. コミュニティが最大のデベロッパーキャンプを開催
  4. 開発者コミュニティコラボレーションコール
  5. ホロホスト:次のアルファテストの準備
  6. 「Rustでのブロックチェーン」ニュースレターにホロチェーン掲載

詳細

リセット以降のインテグレーションへの取り組み

ご存知かもしれませんが、我々は過去数週間にわたって、大幅な組織の再編成を行っています。このリセットに予算の調整が含まれますが、それよりも深い内容になっています。アジャイル開発方式へのコミットメントを中心に組織全体を調整し、開発コミュニティと顧客に常に身近なニーズを常に提供する体制に再調整しました。この数週間で、開発、コミュニケーション、マーケティング、カスタマーサポート、デベロッパーサポート間で計画の同期を開始しました。各作業サイクルの初めに、私たちは常に「次に取り組むことができるものの中で最も重要なことは何なのか?」を尋ねながら内部と外部の両方の声に深く耳を傾けることを意図としてきました。私たちは常に継続的な学習プロセスにありますが内部の連携方法を改善することで、チーム内からユーザーへ、そして再びチームへの製品へのフィードバックループ全体が大幅にアップグレードされると考えています。これらの作業方法の改善はまだ終わっていませんが、開発チームは既にTo Doリスト、開発サイクル、および計画会議を統合したおかげで、すでに大きな改善を感じています。

親愛なる読者にとってなぜこれが重要なのでしょうか?もしあなたがアプリケーション開発者、プロジェクトの創設者、コミュニティオーガナイザー、またはオープンソースの貢献者であれば、この改善を直接感じるでしょう。あなた方の声はこれから、社内チーム、ホロポート所有者、HOTホルダーに届くようになることを喜ばしく思います。どういうことかというと、サービスオペレーションという新しいチームを結成しました。このチームの仕事は、皆さんのニーズを深く聞き、そのニーズに応えることです。チーム間の統合を改善するだけではありません。私たちは、コミュニティ全体への即応性を高めることを目指しています。結局何が言いたいかというと、あなたが成功するために我々は出来るだけ成功を阻むものを削除したいと考えています。なぜなら、あなたが成功すれば皆が成功するからです。

これが最終的にどうなるのか、そして何回イテレーションを繰り返すのかまだ正確にはわかりません。そして、時々競合するニーズの間で慎重にバランスを取る必要があることを感じています。そして、私たちは人間でありながらソフトウェアを作成していて、更には現実的な財政的制約のある世界上でハードウェアを使い実行されるプロジェクトであるため、本質的に複雑な条件が絡み合う決定をしなければなりません。そのため、あなたの視点やニーズによっては、このソフトウェアの部分やネットワークの一部に我々が、もっと労力を向けているように感じることがあります。しかし現実、長期のビジョンを成功させるためには、多様な利害関係者にある皆さんすべてに約束したことを果たす必要があります。そのプロセスを通じて、少数ではなく、すべての利害関係者のニーズをサポートすることに我々がコミットしていることを共有したいと思います。下記で説明するハイライトは、これが何を意味するかを少し示唆しています。ロードマップや、エコシステム内の開発者、コミュニティリーダー、ホストからのインプットに応じてこれからも皆さんにこのプロセスを共有していきたいと思います。

Holochain:ディープパフォーマンスワーク

おそらく、オープンソースのP2PフレームワークであるHolochainで何が起こっているのか読者の皆さんは知りたがっていると思います。しばらくの間、新しい機能を発表していませんね。それは、私たちが多くの「ソーセージ作り」を現在行っているからです。ソーセージ作りとはおいしい製品を作るために必要であるものの華の無い面白くなく時には不快な仕事のことを指します。

「誰もがソーセージを好むが、それがどのように作られるかを見るのを好む人はほとんどいない…」 — Anthony Bourdain、ベジタリアンの読者への謝罪を込めて

現在、Holochainのすべての部分(コア、コンダクター、そしてsim2hネットワークシミュレーター)のパフォーマンスプロフィールを深く掘り下げています。 Netflixなどの分散システムのパフォーマンスチューニングにすでに取り組んでいる他のプロジェクトからの知恵を利用して、ベストプラクティスに関する膨大な研究を行っています。

8月以降の我々の目標は、1つのアプリで同時に動作する5000の多忙なインスタンスをサポートできるほど高速にHolochainを作成することです。今週、ストレステストアプリでついにその数についに達しました!

現在、HoloFuelのような実際のアプリでHolochainのパフォーマンスを分析しています。個々のアクションのレイテンシーとsim2hサーバーのスループットの両方で、改善の可能性がある領域を特定しています。 (詳細に興味がある方は、holochain rust issueトラッカーでの作業、特にこのプルリクエストをフォローすると良いでしょう。)

TryoramaとTryCPを使用してパフォーマンステストを実行しています。これにより、マシン、コンダクター、およびDNAインスタンスを任意のコンフィグレーションのもとでネットワークを起動できます。これらのツールは、実世界のシナリオをシミュレートし、Holochainがそれらをどのように処理するかについての洞察を得るのに非常に役立っています。これは、holochainが実際のhApp(Holoホストネットワークに展開される最初のものを含む)に対応するための準備ができていることを確認するために必要なものです。 TryoramaとTryCPを使用して独自のhAppをテストする方法についてぜひ学んでみてください。はじめに紹介ページを読み、次にチュートリアルを試してみてください。

しかし、新しい機能の開発を完全に停止したわけではありません。 Holoscapeのバージョン0.0.7をリリースし、バグ修正とコンダクターバイナリを0.0.42-alpha5に更新しました(既存のコンダクター構成ファイルを編集する必要がある重大な変更に注意してください)。そして、DNAパフォーマンスを大幅に改善しDNAパッケージのサイズ縮小する新しいWebAssemblyエンジンとともに、将来のリリースでリンクのページネーションとソート機能を皆さんは期待できます。 この新しいエンジンは、いくつかの重大なメモリバグも修正しました(たとえば、wasm関数への引数に最大4GBのメモリを割り当てることができますが、古い制限は640kbでした)。また一般的に理解するのが簡単になっています。

コミュニティが最大のデベロッパーキャンプを開催

現在、世界中のコミュニティオーガナイザーが6番目のHolochain DevCampを開催しています。テーマは、開始から終了までhAppをビルドする方法で、参加者が開発するサンプルアプリはUdemyの分散型クローンです。ボランティアコミュニティがこのコースに注いだ愛と努力に敬意を表したいです。本当に感謝しています。200人以上が登録した最大のデベロッパーキャンプとなっています。これにより、開発者フォーラムで多くの良い会話が行われ、活発なコミュニティミーティング、共同学習、アプリ構築の場になりつつあります。

開発者コミュニティコラボレーションコール

Holochain開発者コミュニティのリーダーは、プロジェクト間のより緊密なコラボレーションを促進するために定期的に電話会議もしています。ホロチームも、コミュニティと内部開発チームとの間のフィードバックループを強化するために、この会議に参加しています。但し、私たちは小さなグループを始めたばかりです。今後数か月のうちにこの作業の兆候が見られることを期待しています。それまでの間、共有ライブラリの標準とコミュニティによって作成されたライブラリの良い候補についての2つの重要な会話に参加することをお勧めします。

ホロホスト:次のアルファテストの準備

クローズドアルファテストの現在の段階では、HoloPortsの起動、OSの更新、Holoネットワークへの登録に必要なすべてのコンポーネントをデプロイしました。これまでに、50か国以上で750を超えるHoloPortが登録されており、合計で1500個が出荷されています。 ホロポートOSの次の2つのリリースには、これまでに見たいくつかのバグの修正が含まれます。また、ホロポートがHP Admin(ホロポート管理者画面)にログインし、HoloFuelのテストバージョンを使えるようにします。次世代ネットをホストする人々の手に本物のhAppが遂に届くので、このステップに我々はとても興奮しています。私たちのサービスオペレーションチームは、組織の耳であり続け、ホストがhAppを初めて使用する際のホストの成功や問題点に耳を傾けます。

「Rustでのブロックチェーン」ニュースレターにホロチェーン掲載

「Rust in Blockchain」ニュースレターに、最新号でHolochainを紹介してくれたことに感謝します。もちろん、Holochainはブロックチェーンではありませんが、ブロックチェーンや他のDLTといくつかの類似点はあります。特に私たちの多くがRustやWebAssemblyのような同じテクノロジーに集中している分散化に取り組んでいる他のプログラマーとの会話に参加できてうれしいです。

Holochain Core Conceptsとチュートリアル

皆さんの意見が聞きたいです!Holochainの理解に最も有益なドキュメントの作成の支援をお願いしたいと思います。Holochain Core Concepts(英語)やチュートリアル(日本語版)をすでに読んだり、完了している場合は、この簡単なスレッドに(日本語で大丈夫です!)回答して、あなたの経験についての感想や、今後あなたをどの様に支援できるか教えてください!

開発ステータス

Holochain Coreリリース: 0.0.42-alpha5| 変更ログ 次リリース:0.0.43-alpha1

Holoscapeリリース:v0.0.5-alpha

Holonixリリース:v0.0.61

Try-o-rama(エンドツーエンドテストツール)リリース:v0.3.1

出典:Integration Efforts & 5000 Nodes